空間デザイナーの資格 これから空間デザイナーになる方へ。空間デザイナーをしている僕自身が感じた大切な資格のお話
空間デザインのお仕事を10代からやらさせて頂いて、自分がおもった事をお話しします。
まず初めに、
「本当にこのお仕事は素敵なお仕事です。」
もし、10代の自分にお話ができる今があれば、間違っていませんよ。と、つぶやきたいです。
ただ、いくつかの順序がとても大切だと思います。賛否両論が当然あると思いますが、あくまでも自分の感じた10数年の空間デザインに携わってきた
事なので、まったく違う!という方もいらっしゃると思いますが、ご参考になる方がいれば幸いです。
たくさんのデザイナーのジャンルがありますが、
「空間デザイナーは、自分で考えたデザインを人に作ってもらう仕事」です。
そして、
「空間デザイナーのツールは人間です。」
つまりどう言う事かといえば、絵描きは筆がツールです。美容師はハサミがツールです。
でも空間デザイナーは人間がツールなのです。
どのデザイン業界もお客様と会話し、イメージして作りますが、
空間デザインは「この職人に頼みたいから、このデザインを提案できる」
なのです。
逆を言えば、
「創ってくれる職人を想像できていないでデザインをしたら、それは詐欺です。」
そのような設計士、またデザイナーは世の中にたくさんいます。
昔よく言われました。現場が分からない方が良いデザインができると。
僕自身は意味が分かりませんでした。お金や時間。材料やそれを作る職人の顔も知らずにデザインすればよい空間になるのなら、おそらく職人はいないと思います。それは自分がデザインして作ったんだ!ではなく、職人に創ってもらっただけ。
空間デザイナーで、現場をしらないデザイナーが生末は、出来上がったものの失敗を人のせいにするようになります。
それは仕方がないと思います。誰かのせいにしないと、自分が攻められてばかりで、立ってられない。もしくは、空間デザイナーとして自分の評価を下げられたくない!だけの方が多くみられます。大概、仕事がなくなります。
ここからが資格です。
①「職人(作りて)の気持ちがわかる人間になること」
こうなる為には、現場監督をするのが一番早いです。デザインなんて30代から山ほどできます。
ですが、20代で職人の気持ちを理解できたデザイナーは本当に強いと思います。
まず解りやすくついてきてくれます。応援してくださいます。
「あいつのデザインだったら、俺がやる!」と思って行動していただけます。
そうなる為には、現場でゴミ掃除や搬入搬出を手伝ったり、材料を拾ったり。本来職人がやる仕事だと思う事を率先して手伝う事が一番です。気持ちがわかる人になるには、そういう事からだと思います。不思議と、そのような行動をすると、たくさん教えて頂けます。自分もその積み重ねでいっぱい学びました。変に、自分が頼んでいるのだから。という気持ちがあると、すぐ孤立します。あとは自分の地位を叫んで声が枯れ、届かずに独りぼっちコースがほとんどです。
②「お客様の不安に気付く事」
こうなる為にはメンテナンスやクレームをいっぱい経験するか、経験してきた職人。先輩たちの。お客様の言葉を聞くべきです。時間やお金。判断を狭まれると自分の仕事で頭がいっぱいで、二言目には「自分のせいではないです!」という病気に皆なります。
おそらく、どんな業種の仕事でも、そうなると思います◎
ただ、だれも、「君のせいだ!」の言葉を言いたいわけでもなく、「自分のせいです」聞きたいわけでもないのです。
お客様の不安にどう行動すればよいのかを一緒に考え、また、経験したことを伝えたいだけだと思います。そして、このままいくと不安に思わせる。また、迷惑をかける。の、気づく電波を身に着けていきます。
プロとは、「気づく事が出来る人」です。
いきなりできません。皆、どんなプロでもたくさんの経験をしてきてます。
プロとしての前半戦の、「申し訳ないなぁ。自分のせいだなぁ。」の貯金が、
「ありがとうございました。頼んで本当に良かったです」に、繋がったのだと今思います。
③「言ってしまってから追いつける人」
自分の座右の銘が「気合とハッタリ」で行動してきてよかったなぁ。と思うので、あえて伝えさせて頂きます。
自信がないのは自分だけではなく、皆も同じと気づいたときにわかりやすい行動の仕方が、出来ます!と言っちゃってから
どうやってやろうか・・・のスタイルでした。
ハッタリかましてから、気合でどうにかしよう。と。。。
でも、正直に仕事をしていくと、自分のハッタリにも、俺がやるから大丈夫。と言ってくれる仲間ができていました。
勇気は仲間がいるから出せるものではなく、勇気を出すと仲間が増える感覚が日々ありました。
空間デザインは人に創って頂けるもので、お客様を感動させる結果が生まれます。
逆に言えば、お客様を感動させる空間を作るには、職人(仲間)とお客様への想いが必要です。
プロとして、気が向かないお客様に付き合う必要も、気が合わない職人にお願いする必要もないと思います。
気づけば、気が合うお客様しかいない。気の合う職人に囲まれている。が、空間デザイナーの最たる資格だと思います。
今しかできない、気づけるプロになってほしいと願っております。
HACOLABO